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April 9, 2005

【吟】 歌について。

マクロ組みなおすのに英字綴りを音楽辞書(英英)調べた結果。
(まさか「ハーメルンのバイオリン弾き」の英字HP作りたくて買った辞書がこんなトコで役立つとは…あのHP結局作らなかったしな…)
ついでに研究社さんの英和大辞典も引いてみた。
研究社さんの和訳を引用した部分は斜字になってマス。

Minne・ミンネ
ドイツ語のMinnesang(ミンネサング。意味はぶっちゃけラヴソング)の略だと思う。
(でも、「ミンネ」だけだと「愛」って単語らしい…)
ミンネサングは上流階級(=騎士とかのレベルの話)の恋の歌で、西暦1150〜1325年くらいのものを指す。
よって、歌詞は中世ドイツ語だったりする。
ちなみにミンネサングを歌う詩人さんは「Minnesinger」になる↓
「12〜14世紀にドイツ諸侯の宮廷を中心に騎士的恋愛詩を歌って遍歴した吟遊詩人」


Minuet・メヌエット
↑英語。 フランス語でMenuet、 ドイツ語でMenuett、イタリア語でMinuetto、 スペイン語でMinuete。
1650〜1800年頃に流行した3拍子の舞踊音楽。
火付け役はフランスっぽいだけに、エレガント〜な感じが多い。
曲調はシンプルな2部(AとA'ってな感じ)の構成が多い。

Paean・ピーアン
戦勝歌とか賛歌。賞賛とか有り難味を歌う歌。
最初は、アポロ神をたたえる歌だったんだけど、最近では一般的に賞賛する歌って意味になったみたい。
Homer(知らないなら検索すべし)が、パイアン(Paian)って称号を神々のお医者様(んで、後にアポロ神)につけたのが語源らしい。
なお、この称号は「触れるだけで傷を治す者」って意味を持つ。
#ちなみにUS版は「Paeon」なのだがこれも実は読み方が「ピーアン」。
 こっちの方は4音(1長3短、とか1アクセント+3アクセント抜き)の
 詩のカケラであり、paeanみたいにちゃんとした歌ではアリマセヌ。ご了ウを。

Requiem・レクイエム
鎮魂歌。死者へのミサの歌。
レクイエムって言われるのは、それが歌詞の最初の単語だから。
冒頭が「Requiem aeternam dona eis Domine」であるため。
これを英訳すると「Grant unto them eternal rest, O Lord」。
さらにそれを和訳すると「主よ、彼らに永遠なる眠りを与えたまえ」になります。

Pastorale・パストラル
フランスとかイタリアではeを消してPastoral。
牧歌。田舎〜って雰囲気(得に羊飼い)を連想させる物。
音楽でもいいし、文学でも可。
文学系パストラルは古くからあって、ルネッサンスも過ぎて18世紀くらいまで良く書かれたらしい。
16世紀後半のマドリガルにも、パストラル系の詩が使われた。
そして、パストラル文学がのちにオペラとなる材料の一つだった。
ベートーベンの交響曲6番「田園」も英題はPastoral。

Threnody・スレノディ
古代ラテン語のThreniが語源。
Lamentとも言える分野で、悲歌、挽歌って意味。
嘆き悲しむ、喪に服す、そんな感じを伝える音楽とか文章。

Madrigal・マドリガル
マドリガルは3種類考えられる。
 其の壱>14世紀のイタリアで始まった音楽・文学。
  詩がだいたい3行・3行・2行で、最後に同じ音をこさせるのもあたりまえ。
  それのライミングもaba bcb ddとかabb cdd eeってなのが多い。
  んで、1行が7音とか11音で。 内容は、田園モノが多い。
  1340〜1440にイタリア北部で書かれた2重奏・3重奏が一番古いっぽい。
 其の弐>16世紀に書かれた7音と11音を駆使した詩。早い話が、ヨーロッパ版短歌。
 其の参>1520年ごろから17世紀中盤までかかれた多重声の歌。
  16世紀中盤から5重奏が流行っぽくなった。
マドリガルの特徴は、年代ごとにスタイルがガラリと変わる事。
どっちかというと、アマチュア音楽(世俗的な歌)って印象が強かったっぽい。

Mambo・マンボ
アフリカ>キューバの流れのルンバっぽいけど、ちょっと違うハイチ発のテンポが早めのダンサブルな音楽。
1940年代あたりから出てきた。
100%オリジナルってわけでもないビートだけど、マンボ独特の雰囲気はある。

Lullaby・ララバイ
子守唄。赤子をゆりかごで寝かしつける時の歌。
19〜20世紀にかけての作曲が一番多い。
Berceuseとも呼ばれる場合がある。

Operetta・オペレッタ
17〜18世紀ごろから縮小版オペラみたいのが書かれはじめて、19世紀にオペラのジャンルから、「小さいオペラ」として独特の楽曲となったのがオペレッタ。
最初はフランスで、のちにヨーロッパ+アメリカに広まった。
セリフと歌と踊りがまじってて、コメディ調なのが多いのが特徴。
現代におけるオペレッタの父とされてるのがオッフェンバッハ(Offenbach)。
1920〜1930年代になると、「オペレッタ」と言うより 「ミュージカル」 と言う方が一般的になった。
(だけど、それが正しいかどうかは学者さんに任せる…;)

Etude・エチュード
練習曲。一曲一曲にそれぞれ課題となるテクニックがあって、それを練習することで身につける事となる。
エチュードは大概色々なテクニックの曲を一冊の本として束ねてある。
19世紀初期くらいから、書かれてきてる。
ピアノ経験ある人ならチェルニーとかクレメンティのエチュードは弾いてるはず。(僕も弾いた。)
それで、そのエチュードを新化させると、「コンサートエチュード」の分野。
発表会で良く聞くショパンやドビュッシーのエチュードはこの部類に入る。

Ballad・バラード
語源は「踊る」って意味のラテン語のBallareと言われてます。
伝統的なバラードは中世くらいから口で伝えられた曲も多い。
近代的な意味のバラードは、ゆったりしたテンポで、悲哀とかの歌詞が多い。
後者は、大隊19〜20世紀くらいの話。
なお、Balladeは14〜15世紀のフランスで主に書かれた詩(の3種類の一つ)や、
18世紀末〜19世紀初期のドイツで書かれた詩のスタイルでもあり、ちょっと意味が違いマス。

March・マーチ
行進曲。
もともとは軍隊とか団体の更新を均一に保つために作られた歌。
最初は太鼓とラッパだけっぽかったんだけど、17世紀中盤くらいから、現在の軍事的鼓笛隊(こう言うとババくさいなぁ…)が出来あがりつつあり、開拓され始めた。
軍隊マーチの黄金期はスーザ(J.P.Sousa)が君臨してた19世紀の終りから20世紀の初期。
マーチの種類もテンポによってパレード用、軍行進用、攻撃用と変わります。

Prelude・プレリュード
前奏曲・序曲。
その後に続く歌の音程とか雰囲気を聴く側に設定する歌。
ドイツで17世紀に書かれたオルガン用のプレリュードは、最後にフーガ調な部分があって、「プレリュードとフーガ」って組み合わせを作り出した。
オペラの最初に弾かれる場合Overtureとはちょっと違うのがミソ。
Overtureの最後は盛り上げてそのままカーテンが上がるって感じだけど、プレリュードの場合は作品自身に練りこまれてて、これから起きるドラマの設定とかをするのが多い。

Finale・フィナーレ
終曲。
ソナタとかの最終楽章って意味もあるし、オペラの各幕の終りの歌でもある。
オペラの場合は、フィナーレのが途中のアリアとかより長い場合もある。
18〜19世紀のフィナーレは全部のメインキャラ用の部分が作られてる。

Aubade・オーバード
初期のオーバードは特定の人(団体)に向けて作られた歌で、朝に演奏する歌。
(夜引くセレナーデの対極と考えるべし)
17〜18世紀には王室の人とかに良く演奏されていた。

Carol・カロル
中世のイギリス発祥のクリスマス(聖母マリア)関係の歌。
フランスとかドイツで作曲されたクリスマスの歌でも、カロルと呼ばれるのもある。
(スペインのはVillancicoになるので注意)
今では、クリスマス関係じゃなくてもカロルと呼べる曲もあるけど、大概はクリスマスに関連のあります。
Caroleって12〜13世紀のフランスの社交ダンスもあるけど、こっちはあまり始業が残ってないっぽい。

Elegy・エレジー
哀歌・挽歌。
基本的にはスレノディと同じ「Lament」系の歌。
悲しみ・悲哀に満ちた詩や歌の事。
得に死者の喪に関する詩(歌)が多い。

Gavotte・ガボット
バロック調の2拍子の舞踊音楽。
シンプルでエレガントな曲構成が多く、テンポは明るめだけどブーレとかよりは遅め。
ガボットは16世紀ごろからあるけど、本格的にブレイクし独自のステップが出来たのが17世紀中のルイ14世の時代。

Capriccio・カプリチオ
奇想曲。
面白い、または奇想天外な感じの曲で、当時の流行りに逆らうような歌が多い。
ファンタジアともよく似てるとも言われるが、カプリチオの方が冒険的な部分が多い。
16世紀末から音楽として歴史に残ってる。
初期のカプリチオには、後にフーガと呼ばれるタイプの作曲も見られることがある。
その他にはプログラムされたかのような擬似音が詰まってたり、エチュードとしても完成されているものもある。

Fantasia・ファンタジア
幻想曲。
想像に満ち、現状の音楽とは異なる物も多い曲。
普通にアドリブ的に演奏するって意味もあれば、作曲者が自分や奏者の想像を意識して作り上げた歌もある。
カプリチオ以外にもトッカータ、フーガ、ラプソディも類似語として扱う。

Hymnos・ヒムヌス
↑はドイツ語の語源とされている単語。現代語だと「Hymn」になる。
賛美歌。
キリスト教において、神を賞賛する歌。
音楽、賞賛、神の三拍子揃うのがヒムヌスであり、他の賛美歌であるサーム(psalm)とは異なる存在。
キリスト教徒もピンからキリまであるので、設定はイマイチこれだ!ってのがなさそう。

Rondeau/Rondo・ロンド
1)Rondeau:14~15世紀によく見られたフランスの詩の一つ。13世紀には独立したスタイルを築いていた。
 大概は8行の詩で、構成がABaAabABである。(大文字が音楽つきのリフレイン部分である。)
 14世紀からはABともに数行にわたるようになる。
 14世紀の宗教的ドラマの幕間に流れる音楽でもあった。
 なお、バロック期においては、簡単なリフレインの形と言う意味もあった。
2)Rondo:Rondeauの後継者とも言えるのがRondo。
 多楽章に渡り同じテーマがくりかえされる音楽。
 ロンドやリフレインと呼ばれるメインテーマが他の部分と交互に繰り広げられる。
 ただしリフレインのキーは一定(ここがリトロネロと異なる)。
 この構成でよく見られるのがABACAやABACADAだが、ABADABAやABACBAもある
 (ABACBAはモーツアルトが好んでいた)。
 ソナタとロンドが1つの曲になる場合もあり、このケースは18世紀中盤から書かれている。
 この場合の構成はABACAB'Aで、ABがメインテーマ、Cが発展、AB'が復習、ってな感じ。

Mazurka・マズルカ
ポーランドに伝わるフォークダンスの一種。3拍子。
ワルシャワ近辺のマゾビア(Mazovia)地域が原産。
芸術的音楽におけるマズルカ(ショパン作など)はテンポが多彩であり、キャラが強い。
なお、マゾビア地域には正式なマズルカ(Mazur/Mazurek・戦闘的で情熱系)以外にも明るいObertas/Oberekと、ゆったりで哀愁さえ感じるKujawiakがある(後者は隣のKujawy地域が真の原産)。
マズルカは2拍子目又は3拍子目に強アクセントが置かれ、最後の音はアクセントの無い3拍子目でそのキーの音。
6〜8小節のメロディが2〜4個あり、格メロディが繰り返される。
踊り自体は4組・8組・12組のカップルが踊る。
17世紀ごろから徐々に広まり始め、18世紀にはドイツに輸入。
1830~40年代はポルカやレドワと一緒に大ブームだった。
西ヨーロッパではショパンの後マズルカを書く作曲家はほとんどいなかったが、
東ヨーロッパでは多少の影響を与えつづけた。

Virelai・ヴィルレー
14~15世紀にフランスでよく見られた3種類の歌の一つ。(残り二つはもう判ると思うがBalladeとRondeauである。)
15世紀後半まではシャンソンバラード(chanson balladée)と呼ばれていた。
歌詞の構成はAbbaA(Aがリフレイン)で、曲の構成はXYYXXである。
#1文字は数行に及ぶ場合もあり、これといった決まった行数はない。
この構成が3回続くのが普通のヴィルレー。
語源は旧フランス語のVirer(ねじる、回すの意味)で、13世紀までの綴りは「Vireli」や「Virely」だった。
この歌の発端は来たアフリカ・スペインともされてるし、それ以前のフランスの詩からともされている。
(学者さんが揉めるモトでもあるらしい。)

information | April 9, 2005 7:22 PM

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